もちろんお得意様ではあるが、この時期にしては珍しい社長からの電話を受けました。「恐らく難しいとは思いますが、焼き用タラバガニの足としゃぶしゃぶ用のズワイガニのポーション(大)を本日出荷の明日着で手配できませんか」と。まず今日は水曜日で休市日、ほとんどの水産業者はお休みです。それでも「何とかならないか」という切実感に後押しされていくつか問屋さんに問い合わせてみましたが案の定どこも完全休日か営業マンがお休みのところばかりでした。申し訳ない気持ちを込め事情を説明しながらお断りの電話を入れました。先方もその内容は理解していて了承してくれましたが、送り先は長野県のとある旅館でカニ料理のお客様の予約を受けてしまった都合上どうしても揃えなければならなかったようでした。夜になって別な問屋の社長から電話があり「今はまだカニのシーズンじゃないので在庫は保管倉庫に眠っているよ」とのことでした。当然こんな注文はアウトですが、発注する側もプロならプロらしく事情や環境を理解して対応すべきであり、私たちも「人のふりて・・・」であることは間違いないので自覚を新たにさせられました。