夜の散歩

時々娘と二人で夜の散歩に出かけます。そしていろいろ話し合います。夕べはたまたまyoucubeで見つけた「沈黙の村」と「帰国事業」という番組を見たのでそれについて話しました。

「沈黙の村」とは1941年7月10日ポーランドの小さな村で起きたユダヤ人400名の大量虐殺事件だった。当時のポーランドは東側をソ連に、西側をドイツに占領され二分割されていた。その虐殺は当初はナチスの仕業と言われてきたが、2年前に村人が関わっていたという疑惑が浮上した。国家記憶院が2年間調査した結果「当時ナチスはまだその村付近には展開されていないという事実、そして虐殺は同じ村人40余人が同じ村に住むユダヤ人400人を虐殺した」という結果を発表した。当時は被害国であったポーランドがユダヤ人虐殺に関与していたことを初めて認めることになった。そして動機についても明らかにし、関わった人物たちの実名の公表は証拠不十分として公表しなかった。人口2000名のイエドバブネという村で起きた凄惨な事件だった。

「帰国事業」は1959年に始まった在日を本国(北朝鮮)に帰すという人道事業だった。「地上の楽園」に帰れると夢見て新潟港から渡った在日93340名、その中には7000名の日本人妻もいた。3年たったら里帰りがでることを信じて渡航したが、清津港に到着した彼らは絶句してしまった。地上地獄が始まり、里帰りどころか60年以上も帰ることが出来ず餓死するもの、病死するものが絶えなかった。生き残っても差別を受け、反逆者のレッテルを貼られて悲惨極まりない生活を送ることになった。その全貌は全く明らかにされていない。

この2つの出来事を見ながら「我々にも何かできることがあるかもしれない」「日本人として出来ることを考えよう」と話しているうちに1万歩に達しました。