「日本で水産養殖の啓蒙活動をしたい」と米国での勤務を退職して来日したのが2012年のことでした。以来10年ブリやスマなどの養殖事業の開発に携わり一段落したということでこの10日に帰国することとなり昨晩随分長い電話をしながら別れの挨拶をする中で冗談交じりに「アメリカに帰ったらまぐろまんを啓蒙してください」というと彼は本気になって色々質問して来ました。製造工程とか規格書とか輸出に関しての資料とか、というので早速「三宝水産のHP(まぐろまん)」と「営業ツール」をメールで送り、それを一緒に見ながらひとつひとつ説明して行きました。途中で彼の声色が変わり「これは凄い」と言い出して「この資料は完璧だ」と驚嘆しました。誰がこれを作成したのかと言うので「自分とパートナーの2人で今までの経験値をまとめたものです」と答えました。非常に興味を持ち「アメリカの内陸部へ是非とも持って行きたい」と。現在コロナ禍で海外の話はあるもののなかなか思うように進んで来ませんでしたのでこの話もどこまで進むかは未知数ですが少なくとも話だけでも太平洋を越えるように感じました。まぐろまんを開発した人物は昨年不慮の最期を遂げてしまいましたが、彼の残したまぐろまんを世界に広めたいと常々思って来ましたのでまたひとつ微かな灯りが見えたように感じました。