関東圏からのお客さんが来阪し、時間が取れたので大阪市内を案内することになりました。大阪城の周りを車で旋回し、あべのハルカスを見たいというので谷町筋を南下して天王寺方面に向かいました。途中、ビル全体が見えそうな場所で停車し、ハルカスと一緒に記念撮影を行いました。そこでビックリしたことには、その写真に「金剛組」という看板が写り込んでいたことでした。何かの記事でこの金剛組を知り、大阪にあるというのでいつかどこにあるのか探してみたいと思っていました。その金剛組がここにあったとは、本当に驚きでした。情報によれば、西暦578年に創業した「世界で最も古い企業」とのことで、今年で1444年目を迎え、現在の41代目まで綿々と続いてきた企業です。有名な聖徳太子が曽我氏(親仏教派)と物部氏(反仏教派)の戦の際に「親仏教派の我々が勝利した暁には四天王をお祭りする寺院を建立します」との誓いを立て、それに勝利したことで約束通り四天王寺を立てることになり、その時に百済から3人の宮大工を迎えたそうですが、その一人が金剛という人で、その人がこの金剛組の初代になるのだそうです。この金剛組は四天王寺の宮大工として様々な艱難辛苦を乗り越えながらも現役で企業活動を維持していることに驚きと敬意を表します。「長く続く」という文言の背後には、その時代時代での環境に順応しながらも、決してブレない軸があったのだろうと推察されます。日本の大きな誇りに出会えた一日でした。