今年3月で98歳になる老母に新年の挨拶電話をしたのですが掛からず一旦切るとすぐに折り返して来ました。「ごめんごめん、今みんなで新年会カラオケをやっていて気付かなかったよ」と言いながらいつものように弾んだ声でした。もうすぐ100歳に近いのでどんな答えが返って来るかと興味本位で「ねえ母さん、長生きの秘訣は何なのよ」と尋ねてみると待ってましたとばかりに即答で返って来ました。「まずは毎日の体操だね。お仏壇にご飯を供える日課だが、仏様だって食べるのに時間が掛かるだろ。その仏様の食べるのを待っている間に体操をするんだよ。手を動かしたり、足を動かしたり。それが終わるとお膳を下げる。毎日もう40年以上も欠かさずの日課だからね。それとデイサービスに来るときは回廊になっている廊下を毎回5周するよ。とにかく人に迷惑を掛けないことが一番だからね。」「自分の周りには寝たきりになっている人がたくさんいるけど、自分は運動しているので転ばない。寝たきりになる人はみんな躓いて転んでしまうのが最初の原因なんだ。」こんな話をしながら、爺さん(自分の亡夫)からは「お前は始めたら絶対に止めない性格だからね」と昔からよく言われていたとも話してくれました。小学校しか出ていないし、早くに父親を病気で亡くし、長女として母親を助けて来た苦労人の老母ですが根気強さは誰にも負けず、それが今なお長寿という形で表れていることが本当に嬉しい限りです。